なお、災害廃棄物仮置きスペースに関しては、シナリオ上の復興期に用いられるものであるため、合計を求める際にはこの値を含める場合と含めない場合の2種類を考慮する。この結果、災害廃棄物仮置きスペースを含めた場合の必要施設規模はそれぞれ、H10+県の手法:7.2ha,兵庫県の手法:8.2ha,伏木富山港:6.6haと算出された。
ただし、これらの値は、以下のように各手法によってその内訳が全く異なっている。
H10+県:算定規模の86%が災害廃棄物仮置きスペース
兵庫県:災害廃棄物仮置きスペース・飲料水搬出用スペースは特に考慮されていない
伏木富山港:算定規模の70%が飲料水搬出用スペース
すなわち、各手法は、その規模算定のロジックが全く異なり、機能別確保スペースの算出結果も全く一致していない。
d 各事例に基づいた規模検討上の課題
各事例研究に基づき、規模を検討する上での3つの算定手法の抱えている課題を、機能・項目別に図表1-36にて整理する。
この中でも、特に注意を要する点について、図表1-37にまとめる。