第6章 白浜町の観光振興に向けての提案
1 コンセプト
(1) 基本理念
21世紀の余暇社会を展望したとき、観光地づくりの基本的な考え方としては特に次の点が重要である。
○ 気軽に手軽に繰り返し訪れることができるリゾート地の形成が重要である。
○ これからのマーケットは、ファミリー・小グループそれに高齢者需要に着目すべきである。
○ これからの観光は、単に見るだけではなく“五感”に訴える対応がポイントとなる。
○ 観光の効果を経済的・社会的に町内全体に波及させていくために、観光以外の他分野との連携の仕組みづくりを形成していくことが重要である。
○ 住民が生きがいを持ち、楽しみながら参加できるまちづくりが、引いては訪れる観光客にとっても楽しい観光地となる、いわば“まちづくりからの観光”の視点が基本となる。
(2) 観光地づくりのテーマ
本町は資源性にも市場性にも恵まれた観光地である。しかしながら、その立地条件の良さに依存しすぎたきらいも否めない。また、「温泉と海」が突出した資源となり、その他本町が持つ多彩な資源について必ずしも十分な活用が図られてこなかったことも指摘される。
一方、観光行動は自家用車による移動手段が主流を占め、高速交通網も拡張される中、単一観光地での圏域を超えた観光行動の広域化が進みつつある。
また、観光ニーズは多様化・高度化・個性化しており、よりきめこまやかな対応が観光地には望まれている。