(4) 温泉街・街並み等地域環境の視点から 【温泉街・温泉地としての雰囲気や演出に欠ける】
○ 宿泊施設での機能取り込みの問題もあるが、観光客が歩きたくなる温泉街や商店街の魅力づくりが不足している。
○ 夜の魅力に乏しく、ぶらぶらと散策したくなる仕組みづくりが不十分である。
○ 椿温泉は施設の問題とともに、温泉地としてのイメージや環境の面で魅力に欠ける。
(5) 交通等基盤面の視点から 【車対応が十分ではなくJR・航空等を含めた総合的な交通対策が必要である】
○ パーク&ライドが夏場のシーズンには導入されているが、利用度が低く、十分には効果を発揮していない。
○ 観光案内やトイレ等、基盤的な施設が必ずしも十分には整備されていない。
○ 下水道整備も着手はされているが、今後とも重点的に進めていく必要がある。
(6) 他産業・他分野との連携の視点から 【産業連関度が低く、町ぐるみの体制が必ずしも十分ではない】
○ 観光関連物資の域内調達は必ずしも十分ではなく、観光の波及効果の仕組みも弱い。
○ 農業・漁業との連携が弱く、産業相互間の相乗効果が活かされていない。
○ 住民と観光客との触れあいの仕組みづくりが不十分である。
(7) 広域的な連携の視点から 【周辺地域との連携は必ずしも強くない】
○ 全国的には「全国白浜サミット協議会」があり、その他、紀伊半島や県レベルでの各種協議会等の組織はできているが、共同宣伝等の活動を除き、実質的な連携活動はそれほど活発ではない。
○ 熊野博覧会を契機に白浜〜熊野〜勝浦温泉を結ぶ特急バスが運行され始めたが、現在のところPR不足もあり利用者は少ない。
(8) エージェントや周辺競合観光地間競走の視点から 【温泉地としてのまとまりに欠け特色が今ひとつ弱い】
○ 関西方面での知名度は高く、行ったことがある観光地では周辺温泉地を大きく引き離しているが、行ってみたい観光地となると、必ずしも高いポジションにはない。
○ 宿泊施設水準はかなり高いが、食の魅力あるいは観光地としての特色付け等が他の観光地に比べ弱い。
○ 白浜や勝浦といった従来型の大規模観光地は苦戦しており、規模は小さくても龍神温泉や、あるいは町ぐるみで観光地づくりに取り組んでいる城之崎や有馬温泉が健闘している。