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■綾羽町一帯のまちなみ、町家、寺

旧池田地域では江戸時代初期から造り酒屋・商家が栄え、この繁栄を背景に美しいまちなみが形成された。綾羽町一帯には往事の栄華を偲ぶ優雅にして堂々たる家屋が点在している。

昭和53年から54年に、本市教育委員会では専門的なまちなみの調査を行っている。その後約20年を経た現在、老朽化や阪神・淡路大震災のため多くの伝統的な家屋が消失しており、伝統的な「まちなみ」と呼べるような都市景観はほとんど無くなっている。

 

図表2-2 昭和54年時点の建物調査と平成11年時点の比較

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・ベース図は「北摂池田−町並調査報告書−」池田市教育委員会(昭和53〜54年)

・平成11年7月16日の現地調査により、建物外観から判断した。

×;平成11年7月16日時点で建替・滅失が確認された建物

●池田市での民家(現存する江戸期の建築)の特徴

1]ツシ2階建(前面はほとんどが改修されている)、虫籠窓

2]本瓦葺‥‥一部桟瓦葺に変わっている

3]塗壁造‥‥しっくいの剥落が激しく(特に妻壁)杉板・鉄板等で保護しているが、崩落・いたみが目立つ

●現地調査の印象

1]全体的に古い建物群としてのまとまりに乏しい(他の伝建地区(EX.富田林、今井町、竹原、柳井、高山など)と比べて)

2]現状では商店街も寂れ、観光的要素はない

3]街路パターンには江戸期の特徴がよく残っている。

 

 

 

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