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ウ 千葉県におけるSCの動向

千葉県の大型店の動向をみてみると、近年その数は着実に増え続け、平成11年8月末現在、件数で1,141件、店舗面積で360万m2となり、県内の小売店舗面積の64.6%を占めるに至っている(図表3-8参照)。大規模小売店の出店の動きは依然活発で、平成11年度も4月〜8月までで既に32件の届け出がある。

 

図表3-8 千葉県の大型店の出店状況

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資料:千葉県調べ

 

県内の状況を市町村別にみてみると、件数では千葉市が最も多く県内の17%を占めている。次いで松戸市(72件)、船橋市(71件)となっている。店舗面積でも、第1位はやはり千葉市で、全県の20%を占め、次いで船橋市(10%)、柏市(7%)となっている。千葉県においては、特定の地域への大型店の集中が顕著である。図表3-10で示すとおり、市町村別の出店状況上位5市は、店舗数454(全県の39.8%)、店舗面積177万m2(全県の49.1%)の規模となっている。地域的な特徴としては、東京寄りの海岸部に集中しているが、内陸部では茂原市、成田市に比較的集中している。特に、周辺地域も含めた人口増加や、国際空港都市という地域イメージ等の要因により、最近成田への出店が活発である。一方、市川や茂原で廃店の動きもあり、総店舗数は変わらなくても、内部で動きがあることも見逃せない。そして、本市は県内においても大型店の集積の大きな市に取り囲まれており、購買者のモビリティが高まり、購買先選択の基準が厳しくなるなかで、市内から発生する購買力は周辺地域に吸収され、草刈り場的な状況にあることが予測される。

買い上げに換わって賃貸方式が用地確保の主流になってきている、外資系企業に今のところ目立った動きは無く立地は現在数店舗しかない、「会員専用売り場」の導入で顧客に人気がでている店舗がある、シネマコンプレックスのような複合施設も徐々に建設されている、等がそのほかの県内の特徴として挙げられる。

 

 

 

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