(3) 実現化方策の検討は、多様な手法の特質を比較し、当該地域への適用妥当性について検討した
四街道IC周辺地区の開発構想の検討は、
・ 地域特性の検討
・ 地権者による関心の状況
・ 立地主体として想定される機関・企業への聞き取りやアンケートによる関心把握
・ 開発方針と導入機能のイメージ化
が検討されてきた。本調査研究においては、このような検討を踏まえて、事業主体の想定、事業方式の検討や概算事業費の試算等の、具体的な開発手法について検討した。
(4) 本市の地域条件上の優位性を明確にした
IC整備による開発ポテンシャルの向上を契機として、開発事業の具体化をすすめる事例は少なくない。東関東自動車道でみると、近傍のIC周辺において類似の開発構想が検討されている。開発の中核となる機能の導入に関しては、これらの開発構想は競合相手となるものである。そのため、本調査研究においては近隣の開発構想と比較した場合、どのような点を優位性としてアピールしていくべきか、また、不利な点がある場合にどのような条件整備が行われるべきかについて提示した。
(5) 市域内の類似機能整備事業との整合性に留意した
本市においては「都市核整備構想調査概要報告書」(平成9年3月)において都市の中心部の整備方針が検討されている。この整備方針を具体化する事業のなかには、本調査研究の対象となる導入機能と重複すると予想される整備事業が検討されている。中心市街地における開発事業とIC周辺地域における賑わい創出機能とが競合するようでは、開発構想の妥当性が問題となる可能性がある。このため、本調査研究においてはその性格の相違・役割分担について提示した。
(6) 開発対象地域のフィジカルな条件に留意して開発イメージを提示した
本調査研究の検討対象地域は、約200haに及ぶ広大なものであるが、現在のような経済情勢のもとでは、一挙に地域全域の開発整備に着手することは、実現性の面で問題がある。そのため、本調査研究においては、対象地域のフィジカルな開発条件を検討した上で、事業実施に当たっての戦略的な取組のあり方をケースとして設定し、土地利用の方針や今後の事業推進の考え方について提示した。