はじめに
わが国は、国際化の進展、高度情報システムの発達、少子・高齢化の進行などに伴い、社会・経済全般に及ぶ構造的な変化を迫られている。
地域に目を転じると、地方公共団体を取り巻く環境も、激しく厳しいものがある。例えば、地方分権化の推進にあたって、地方公共団体は行政能力の強化、税財源の確保、財政健全化の推進等を強く求められている。地方公共団体としては、限られた財源を重点的、効率的に配分しつつ、地域経済の再生、介護保険の実施、少子・高齢化への対応、自主的主体的な地域づくり、環境保全等の政策課題に積極的に対応しなければならない。
今後、地方公共団体は、21世紀の地域社会を個性豊かで活力あふれるものにするため、地域の自立という目標に向かって一層力強く歩んでいくことが必要である。
当機構では、地方公共団体が直面する困難な課題の解決に資するため、一つは全国的な立場から、一つは地域の実情に即した立場から、多角的に課題を取り上げ調査研究を行っている。本年度は9つの具体的なテーマを設定し、調査研究を実施した。本報告書は、このうちの一つの成果をとりまとめたものである。
本調査研究は、四街道インターチェンジに隣接する200haに及ぶ地域を調査対象地域として、土地利用構想を実現するための基本計画及び実施プログラムの策定に先立ち、導入・機能の誘導可能性や実際の事業推進の考え方を検討し、提案を行ったものである。
本調査研究の企画及び実施にあたっては、研究委員会の委員長、委員各位をはじめ関係者の方々から多くのご指導とご協力をいただいた。
また、本調査研究は、当機構と四街道市が共同で行ったものである。
本報告書がひろく地方公共団体の各種課題の解決と施策展開の一助となれば幸甚である。
平成12年3月
財団法人 地方自治研究機構
理事長 石原信雄