施設整備同様に行政主導で、行政直営が福祉サービス供給の基本となっている。
委託先は、通所系施設サービスが社会福祉法人、寝具洗濯乾燥消毒が民間企業となっている。委託の範囲は限られているものの、サービス領域と委託先の種別の対応関係は、大宮市や東松山市と基本的に同じである。
イ その他の主体によるサービス実施状況
社協のほか、1社会福祉法人と三つのボランティア組識があるが、民間企業の立地はない。
社協はデイサービスセンターの運営を受託するほか、単独事業として、配食、会食、紙おむつの支給を行っている。社会福祉法人は、短期入所を受託実施している。
三つのボランティア団体(婦人会含む)は主婦層で構成されており、社協が実施する会食サービスに参加するほか、町内施設でボランティア活動を実施している。
ウ 介護予防・生活支援サービスの実施概要
(ア) 配食・会食サービス
配食を直営実施するほか、社協が配食と会食を単独事業として実施している(図表2-52)。
直営の配食回数はほぼ2ヵ月に1回で、社協が実施する配食と会食が行政サービスを補完し、ほぼ1ヵ月に1回いずれかのサービスが実施されていることとなる。
利用者数はほぼ横ばいで、平成8、9年度は年間1人当たり平均利用食数がおよそ6食であったが、平成10年度は4.8食に減少している。平成10年度の利用者数は当町の要件該当者の7割にあたる。
町内で寿司など出来合いの調理食を民生委員会開催日に民生委員が宅配するシステムであるため、1食当たりの単価は440円である。
(イ) 緊急通報システム
システムの基幹は通報を消防本部が受信する消防方式であるが、特別要件を満たす利用者の相談等通報を在宅介護支援センターが受付ている(図表5-53、54)。
利用者数は微増している。平成10年度の利用率は当町の要件該当者の1割強であるが、1人当たり年間通報件数は平成8年度1.94回、9年度2.63回、10年度1.75回と変動しており、通報の処理内訳をみると、「救急車の出動と協力員処理」との緊急時通報はおよそ1割に留まっている。
(ウ) 福祉移送サービス
当町ではデイサービスセンター送迎用に2台の福祉車輌を保有し(図表2-55)、デイサービスセンターを運営する社協に無償貸与している。
このほか、当町を含む広域団体から車いすと寝台の兼用車輌が1台寄付されており、域内の中心にある当町がその運行管理を行っており、同車を高齢者と障害者の個人利用に供している。また、利用要件該当者に年間24枚の福祉タクシー券を交付している(図表2-56)。