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大型広幅押出形材「πセクション」

 

πセクションの普及を図るため、「船用アルミニウム合金押出形材」としてJIS規格が平成9年4月に制定された。その基本的な考え方は、次のようである。

(1)平板骨組構造方式の大部分は板厚6mm、6.5mm、7.5mm及び8mmなので、これらの平板と同等の強度を持つアルミニウム製造会社のπセクション(幅600mm)を取り上げた。5083合金の耐力は、従来の使用実績から125N/mm2(13kgf/mm2)とする。

(2)防撓材のピッチは300mmとし、高さを65mm、75mm、100mm及び125mmの4種類とする。

(3)断面寸法の決定にあたり、アルミニウム製造会社2社以上が共通する断面寸法と、質量当たり断面係数の大きいものを優先した

ことである。船底用外板で最も使用頻度の高いものを先ずJIS化し、寸法、形状、製造精度などのばらつきを統一標準化して、一般に入手しやすくするのが目的である。JIS化された7種類のπセクションについて、その断面形状を表17に、また断面性能を表18にそれぞれ示す。

なお、JIS化されたもの以外にも、各寸法のπセクションが従来から使用されている。軽圧各社の市販のπセクションの概略は、船殻構造用A5083S-H112及びA5086-H112合金と上部構造用A6N01S-T5合金の3材質がある。幅は600mmと500mmの2種類、標準単長が6100mmで、各社ともKOKに押出加工を委託している。市販πセクションは現在まで、軽圧6社合計で30種類余である。

 

表17 標準πセクションの形状と寸法

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備考1. 隅角rbは、2から3mmとし、その他の隅角は0.5mm以上とする。

2. 隅角rfは、5から10mmとする。

 

表18 標準πセクションの断面性能

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注(3) 有効幅は、Τmの40倍とする。

 

 

 

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