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3. システムの国際動向

 

ICAOのGNSSPで審議作成されているGBAS (Ground Based Augmentation System)及びSBAS (Satellite Based Augmentation System)などのSARPsは1999年4月にモントリオールで開催された第一回GNSSパネル会議で最終ドラフトが承認された。その後引き続きGNSSワーキング会議でSARPs各項目の検証作業が進められており、2000年の末までにICAOの技術基準として正式に発令できることが目標にされている。このSARPsはエンルートよりCAT-I精密進入までについての基準である。さらにシュードライトを含めたCAT-II、IIIレベルの高カテゴリーの精密進入は今後審議される。

ICAOの基準となるSARPsは、各国の航空局がその国の研究開発や評価結果を持ち寄って作成されるが、審議の基礎となるドラフト提供に大きく寄与している組織の一つにFAAがある。また、FAAはRTCAのSpecial Committee 159 (RTCASC-159)で作成される技術基準を背景にICAOで活動している。

従って、シュードライトの開発においてはRTCAの審議動向を把握しつつ開発を進めることが望ましい。1.5.7シュードライトに関する技術用件の概要に示すように、本開発で適用している技術用件もこのRTCAで審議作成された基準を多く取り入れている。

以下にICAO、FAA、RTCA及び欧州の関係に付いての概念を示す。

 

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図3-1 概念図

 

FAAは精密進入についてCAT-Iまでは基本的にWAASでサービスすることを考慮しておりCAT-II、IIIレベルの高カテゴリーシステムはGBAS(米国はLAAS)でのサービスを考えている。当然LAASもCAT-Iレベルのサービスは可能であるが米国ではWAASのCAT-Iサービス範囲外の個所にLAASのCAT-I整備を計画している。

 

 

 

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