5.2.2 最短応答時間の検証
一連のデータ送受信のなかで、最もリアルタイム性を必要とする項目はV/DバーストACK処理であると考えられる。(4.1.2(2)項参照)このACK処理を完了するまでに、物理層で行うそれぞれの処理時間について詳細に検証することにした。
(1) SARPsの規定
SARPs 3.5.4.4.2.1に、機上局の送達確認プロトコルが記載されている。これによると、データ受信がローカルDLSサブレイヤからACKフレームを受信次第、図5.2.2-1に示すように、送達確認されるメッセージの最後のバーストを受信した後の1MACサイクル内に、その同じスロットに対応するMバースト・ダウンリンク・サブチャネルで送達確認メッセージを送信するものとする。このダウンリンクACKフレームは、V/D(データ)バーストで送信してはならない。その同じスロットに対応する送達確認メッセージを送信するものとする。
(2) 評価条件
システム構成を2V2Dとし、地上局よりDスロットで、V/Dバーストを送信し、EOMの受信に対して、機上局が同じ、DスロットのMバーストを送信するまでの処理遅延時間を計測する。