さらに、事後否認は、証拠性の喪失を招く新しいセキュリティヘの脅威である。すべてのセキュリティ侵害は、組織の信用の失墜を招くことは事実だが、特にコンピュータ・ウイルスや踏み台には気をつける必要がある。自分のドメインのメールアカウントから出されたメールによって他の組織にコンピュータ・ウイルスが広まったり、Webサーバのセキュリティ管理の手落ちによって、あたかも自分が他のネットワークに不正侵入しようとしているかのように、他の組織に見られたりすることになる可能性がある。
また、組織のネットワークヘの侵入及び資産の侵害には様々な形態があり、侵入する方法を探るためのものもあれば、直接被害をもたらすものもある。故意に特定のネットワークヘの侵害を企図したものもあれば、不特定多数のネットワークに対して、被害をもたらすようなものもある。セキュリティ対策を講じる前に、これらの脅威について知っておくことは重要である。
(3)脅威とモデルパターンとの対応
ネットワーク形態によって、どのようなセキュリティヘの脅威が起こりうるのかを、モデルパターンを参考にみてみると下表のような関係となる。