2.2 IMO・DSC対応の検討
IMO対応委員会及び両部会において第5回IMO・DSC小委員会提案文書概要(付録1)を作成し、これに基づき審議検討した。主な意見等は次のとおり。
2.2.1 議題3関連: IMDGコード関係
(1) DSC 5/3/5(米)酸化エチレン(UN1040)の組合せ容器の小容量内容器の包装方法について
UNの審議結果を待つべき。昨年12月の第17回UN小委員会において本文書は提出されていない。
(2) DSC 5/3/8(カナダ)小型容器の包装方法P001及びP002に関する提案について
IMDGコードの順守率が低い等を考慮し、容器包装要件に関し安全サイドに考えるカナダ提案の趣旨に賛成すべきである。
(3) DSC 5/3/12(アルゼンチン)貨物輸送ユニットの表示について
表示義務の基準重量についての決定が困難であれば、現行規定を維持し改正すべきでない。
(4) DSC 5/3/13(アルゼンチン)アルコール飲料(UN3605)について
免除規定は、過去の安全運送実績、世界的な社会的慣習等に基づく合意に従って規定されている。一方、若干の危険物は人の経験に基づき、又は、過去の事故例に従って指定されているものもあり、全ての危険物が危険物の評価基準により判定されているわけではない。
(5) DSC 5/3/14(アルゼンチン)エアゾール(UN1950)について
5/3/13に対する同じ趣旨で、免除規定を削除する提案には反対すべきである。
(6) DSC 5/3/15(アルゼンチン)少量危険物について
少量危険物は、正味質量/容量を少量に制限する等を条件に容器検査等が免除されている。従って、少量危険物は、輸送物単位でこの要件を満足すれは、安全運送することができる。
(7) DSC 5/3/16(仏)救命器具(UN3072、UN2990)内の隔離について
現行の本個別スケジュールの規定は、船舶の救命用具を対象にした規定である。SOLAS条約の要件により安全性が確保された要件を有する救命器具に収納されている関係危険物のみが、隔離規定を免除されている。従って、その他の救命器具を運送する場合、SOLAS条約に基づく要件と同等以上であることを明確にしなければならない。
(8) DSC 5/3/22(独)クラス4.2、「炭素(UN1361)」及び「活性炭(UN1362)」のSPの一部改正について
改正案を採用する場合、代表資料が当該貨物の性質を正しく代表することを担保することが重要であることを指摘する必要がある。