以上の検討から、決済についてはシステム構築の対象とし、保険加入及び成約情報のWEB化については、フラミンゴが保険会社との保険契約を成立させることが可能かを検討した上で、システム構築の対象とするか否かを決定することとする。
2. 保険加入システムの導入可能性と課題について
ここでは、1.の検討で保険加入システム構築の前提とされた、フラミンゴ事務局と保険会社との保険契約成立の可能性について検討を行う。
傭車取引に係る保険はオーダーメイドとなるため、基本的にはフラミンゴ事務局と保険会社の契約条件の具体的な交渉によって、導入の形態や条件を設定することとなるが、ここでは既存の事例や保険会社からの情報収集を通じた客観的な可能性や課題を整理した。
(1) 求車・求荷システムにおける保険の契約形態と成立条件
ここでは、求車・求荷システムにおける保険の例として、ネットワークKIT*1における独自の貨物保険(貨物賠償責任保険)である「KIT貨物保険」を取り上げ、その契約形態を整理するとともに、そこから想定される求車・求荷システムにおける保険契約の成立条件について整理する。
1] KITにおける既存事例の保険の契約形態
*輸送区間制限:無し
*保険価格:貨物の価額(原則仕切状面価格を適用)
*保険料:受託運賃価格に対する料率で設定(0.3%程度)
*保険料負担者及び支払先:運送の受託組合
2] 既存事例の保険の適用・料金請求の範囲と料金請求の具体的方法
■組合単位でKITを介した全ての取引に適用
*原則としてKITに保険を契約した組合がKITを介して受託した全輸送が対象となる。この際、任意に保険の対象から除外することはできず、別途保険の手配がされている取引についても自動的に対象となる。