2.7 観測システム開発・改良の動作確認
平成11年5月東京港から神戸港への航海期間を利用して電源モニター装置の試験を実施し、電源の電圧値は、二酸化炭素観測装置に表示及び保存できることを確認した。
平成12年1月24日東京港から1月25日神戸港への航海期間を利用して、次の試験を実施し、観測装置の動作を確認した。実施した試験は、海水流量値の取り込みと、海水流量の安定性の試験、観測システム監視用パソコンの試験、漏水停止試験、停電時停止試験、瞬間停電試験である。以下に主な試験の内容を示す。
2.7.1 海水流量値の取込及び、流量の安定性の試験
観測システムが安定した流量の海水を得られるようにするとともに、その状態を監視するために、海水流量調整器を設置し、その動作試験を実施した。
海水流量値を二酸化炭素測定装置に表示するとともに、二酸化炭素測定値と同時に保存されることを確認した。また、流量は14l/min(必要流量)と安定していた。
ただし、原水流量以上の流量を得ることはできないので、原水は得ることができる最大の流量を流しておき、海水流量調整器により14l/minに制御するよう調整を行った。
流量調整器の動作試験として、原水流量を14l/minから18l/minまで急激に増加させたところ、流量は14±0.5l/minと安定していた。
さらに、086E航にて、比較的大きな船の横揺れが発生した時も、同様に安定した流量を維持することができた。
2.7.2 観測システム監視用パソコンの試験
観測システムを一括して監視するために、観測システム監視用パソコンを導入し、その動作試験を実施した。
二酸化炭素観測装置及び、水温塩分測定装置の制御パソコンからの両データが集約され、観測システム監視用パソコンに表示されるとともに、表2.7.2-1に示すデータフォーマットで保存記録されることを確認した。データを保存する間隔は任意の時間間隔を設定できる(表2.7.2-1のデータ保存は1分間隔)。