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表3-1-3は障害者の多くが複数の障害をもっている事を示している。障害者の数は380万人であるが、個人が持つ障害の数を合計するとほぼ2倍の値になる。単純に計算すれば一人当たり1.9個の障害を持っていることになる。

また、障害の種別により移動制約者の発生率が異なる事を示している。聴覚障害者は、他の障害者に比べて、交通システムを利用するうえでの困難が少ないことが明らかになっている。

また、移動制約者について障害の数を合計するとおよそ530万で、一人当たり2.4個の障害を持っていることになる。これは、交通機関を利用する時に困難を感じている人の中に重複した障害を持つ人がかなり存在することを示している。

 

表3-1-3 障害種別でみた移動制約者の数(1995年)

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出所)Trans Access TM Information Base. Transportation Development Centre.

 

(3) 公共交通の分担率

 

カナダの公共交通の利用率はアメリカなどに比べれば高いが、その広大な国士の移動を支える交通手段はやはり自家用車である。表3-1-4は大都市部の通勤における移動手段の交通分担率をまとめたものである。自家用車のみで通勤する人の割合、通勤の移動の全てまたは一部で公共交通を利用する人の割合を示した。

大都市ではトロントで公共交通の利用率が高くなっている。今回ヒアリング調査を実施したバンクーバーは、カナダの大都市の中では公共交通の分担率が若干低い。

 

表3-1-4 大都市の通勤における自動車の利用率(%)

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出所)カナダ統計1994

 

 

 

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