日本財団 図書館


064-1.gif

出所)A066

 

b. 予約・発券時の対応

 

アムトラックの利用に際して、車いす使用者の乗車時の特別な予約は必要ない。駅に行って列車に乗りたいと申し出るだけである。座席は通常の発券と同じコンピューターで管理されている。また、割引運賃が適用される。

座席は、予約席と自由席の2種類が用意されている。車いすのままではなく、座席に移ることを希望する人もいるので、通常の座席を利用したいか、車いすのままでいいか予約時に選択できるようになっている。座席を利用したい場合、同時に予約席が確保される仕組みになっている。

 

c. 車いすによる乗車

 

乗車時はプラットホームが列車と同じレベルにあるものは、ブリッジプレートと呼ばれる持ち運びができるスチール製の渡し板をかけて乗車する(写真81)。ホームが低い場合は、移動できる手動式のリフトを使用して乗車する(写真78)。

車いすのスペースに関しては、座席を持上げてスペースを確保することが認められているのはカリフォルニア州だけなので、実際に車内では乗降口近くに、かなりゆとりのある車いす用スペースが予め設けられている(跳ね上げ式のいすなどはついていない)(写真84)。トイレも車いす対応のものが至近にの位置に用意されている(写真83)。ちなみに車両は日本製である。

また、長距離の寝台個室では、車いすに対応した洗面所を備えた車両が用意されている。図2-5-1はThe Superlinerの個室の例である。他の個室に比較して手洗いのスペースが広く取られている。

飛行機ではトイレを使えないケースが多いので、車いす使用者の多くは列車での移動を望んでいる。そのため、駅舎の対応が今後ますます重要になる。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION