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(2) 適用検討

異種車両対応ホームドアの各種方式案は、方式それぞれの構造の特殊性から、対象となる路線やホーム等に向く方式とそうでないものとがある。

以下に、その適用性を確かめるためにケーススタディした3例の結果について述べる。

なお、適用検討にあたっては、表3.2-1において総合評価が○のものを候補として検討した。

 

例1: 3ドア車両-4ドア車両対応方式

3ドア車両と4ドア車両が同一ホームを使用する路線の検討例を図3.2-2に示す(20m車、停止許容差±500mmの例)。

腰丈タイプでは昇降式(D方式)が適用できる一つの方式であり、スクリーンタイプでは多段式(H方式)で2条のレールを用いて対応できることがわかる。

なお、本例のように、スクリーンタイプの多段式(H方式)が適用できる場合は、寸法的により自由度の高い可動ドア式(J方式)も適用できる。

 

例2: 3ドア車両-5ドア車両対応方式

3ドア車両と5ドア車両が同一ホームを使用する路線の検討例を図3.2-3に示す(18m車、停止許容差±350mmの例)。

腰丈タイプとして腕木式(E方式)または昇降式(D方式)が適用できる方式であり、スクリーンタイプでは多段式(H方式)で3条のレールを用いて対応できることがわかる。

 

例3: 4ドア、ドア幅2,000車両-ドア幅1,600車両対応方式

4ドア車両で、ドア開口幅2,000mmの車両と1,600mmの車両が同一ホームを使用する路線の検討例を図3.2-4に示す(20m車、停止許容差±500mmの例)。

腰丈タイプとして多段式(A方式)、戸袋共用式(B方式)または昇降式(D方式)が適用できると考えられる。

スクリーンタイプでは多段式(H方式)の2条レール式で対応できる。

 

以上は、通勤・近郊電車の一例を示したものであるが、同一線路を異種車両が運行する場合でもホームドア方式として適用できる方式例がいくつかあることを示した。

 

 

 

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