2.5.2 腰丈式ホームドアの設置方法
(1) 盛土式
盛土式ホームヘの腰丈式ホームドアの設置方法例を図2.5.2-1〜2.5.2-3に示す。図2.5.2-1はブロック積、図2.5.2-2はコンクリート式、図2.5.2-3は鉄筋コンクリート式である。
(a) ブロック積(図2.5.2-1)
ブロック積では、ホームドアの支持にプレキャストのブロックを用いる。このため準備工事として、プレキャストブロックを設置するためにブロック積および盛土部を掘削し、構造物をはつり、プレキャストブロックの設置、埋め戻しを行う。その後、ホームドア締結のためのベース、アンカを設置し、ホームドアを設置するものである。
(b) コンクリート式(図2.5.2-2)
コンクリート式では、ホームドアの支持にプレキャストのブロックを用いる。このため準備工事として、プレキャストブロックを設置するために既存のコンクリートおよび盛土部を掘削し、構造物をはつり、プレキャストブロックの設置、埋め戻しを行う。その後、ホームドア締結のためのベース、アンカーを設置し、ホームドアを設置するものである。
(c) 鉄筋コンクリート式(図2.5.2-3)
鉄筋コンクリート式では、ホームドアの支持に増し打ちしたコンクリートを用いる。このため準備工事として、コンクリートを増し打ちするために既存のコンクリートのはつりと盛土部の掘削を行い、コンクリートを増し打ち、埋め戻しを行う。その後、ホームドア締結のためのベース、アンカーを設置し、ホームドアを設置するものである。
(d) 土留板
図2.5.1-2(d)土留板に示す盛土ホームについては、土留板を外さない状態のままで、タイロットを避けた位置へのホームドア支持用プレキャストブロック埋め込みのための掘削、プレキャストブロックの設置が必要となると考えられ、工事としては大がかりとなることが予想される。
(2) 桁式
桁式ホームヘの腰丈式ホームドアの設置方法例を図2.5.2-4〜2.5.2-6に示す。図2.5.2-4鉄骨コンクリート床板、図2.5.2-5は鉄骨スパンクリート床板、図2.5.2-6は場所打コンクリートである。
(a) 鉄骨コンクリート床板(図2.5.2-4)
鉄骨コンクリート床板では、ホームドアの支持に既設の鉄骨を用いる。このため準備工事として、ホームドア設置部のコンクリート板を撤去し、予めホームドア設置用に穴をあけたコンクリート板を設置する。その後、ホームドア締結のためのべ一ス、アンカーを設置し、ホームドアを設置するものである。
(b) 鉄骨スパンクリート床板(図2.5.2-5)
鉄骨スパンクリート床板では、ホームドアの支持に補強用に設けた鉄骨(H鋼)を用いる。このため準備工事として、床面下部にH鋼を設置し、ホーム縁端側スパンクリートを1ブロック撤去し、予めホームドア設置用に穴をあけたスパンクリート板を設置する。その後、ホームドア締結のためのベース、アンカーを設置し、ホームドアを設置するものである。
(c) 場所打コンクリート(図2.5.2-6)
場所打コンクリートでは、ホームドアの支持にコンクリート床板を用いる。このため準備工事としてホームドア設置部の床板穴あけ、アンカーを設置し、その後ホームドアを設置するものである。
なお、上記の適用に当たっては設置については、安定度に関し1]支持、2]滑動、3]転倒について具体的な検討が必要である。