【課題】
今後とも、空港諸施設の充実や空港機能の強化を進めるとともに、航空路線については、旅客需要に応じた輸送力の増強、輸送サービスの改善に努め、引き続き安定的な運航の確保に努める必要がある。
ウ 陸上交通
【現状】
1]道路は、奄美群島の産業・経済の発展と住民生活に欠くことのできない交通基盤であり、これまで、幹線道路を中心に島内道路網の体系的な整備を推進してきており、国道58号のバイパス整備が進むなど道路整備水準はかなり改善されてきている。
2]また、奄美空港から名瀬市までのバス路線は、航空機の発着との接続が行われており、1日12往復運行されている。
【課題】
1]道路は、地域住民の利便性、地域の振興、活性化を支えるため、防災対策等信頼性の向上やエコロードなど自然環境にも配慮しながら、計画的な整備を進めるとともに、国道バイパスの整備や急カーブ、急勾配等のあい路区間の整備等を図る必要がある。
2]バス路線については、観光客を始め、地域住民の身近な交通手段として、需要の動向に応じて、空港・港湾等の交通拠点や観光スポットとの結節など輸送サービスの改善・充実を図る必要がある。
(2) 加計呂麻地域における交通体系の現状・課題
ア 陸上交通
【現状】
1]道路については、いずれも急峻な山岳部と海岸線の地形に沿って縦横断するため、屈曲、狭小な路線が多く、場所によってはバス等の離合がしにくい状況にある。
また、平成9年10月には農道整備の一環で、瀬相〜於斉との間に加計呂麻トンネル(延長410m)が完成し、町営フェリーの発着する瀬相港と加計呂麻島の南部地域との交通アクセスが改善されている。
2]バス路線については、加計呂麻島では主要集落間に7系統の路線バスが、それぞれ1日3〜4回運行されており、町営定期船の発着便の全てに接続されている。また、本島側においては、古仁屋から町内の各集落へ向けて12系統の路線バスが、それぞれ1日1〜10回運行されている。
しかしながら、鹿児島発〜奄美空港着の最終便については、空港から名瀬までの便しかなく、古仁屋までは運行されていない。また、町営定期船「せとなみ」の古仁屋到着前に定期路線バスが出発するなど、町営定期船と路線バスとの接続が不便な状況となっており、アンケート結果でも「バスの発着時間が悪い」という意見も多い。