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■事業の内容

(1) 港湾都市における新たな広域機能創出に関する調査研究
 [1] 研究概要
   メガフロート導入による地域振興の前提となる諸条件・課題について調査するとともに、メガフロートを活用する場合の課題と対応策の検討などを行い、事業計画策定に向けてのフレームづくりを試みる。このことにより、平成11年度に予定されているメガフロート導入事業化計画策定作業において踏まえるべき基礎的・基本的条件や課題を多角的視点から体系的に整理することを目的とした。
 [2] 調査項目
  a.物流機能の広域的立地条件
  b.防災及び廃棄物処理などに関わる広域的拠点整備並びに海洋環境整備事業創出などの必要性
 c.メガフロートを活用する場合の課題と対応策
  d.今後の調査分析の方針及び事業化計画策定に向けてのフレーム
 [3] 調査場所
   広島県呉市


■事業の成果

地域活性化に向けての地域間競争の激化が顕著な今日、中心都市が広域圏の全体の事業・生活環境の維持・向上を狙いうるかどうかが、その圏域の発展の重要な要素になっている。本調査研究の対象地である呉市を核とする呉地方拠点都市地域の発展に向けての今後の取組においても、同市の広域的な役割・機能のあり方に左右されるところが大きい。

 このような観点から、本調査研究では、港湾都市として発展してきた呉市が、新たな時代に対応した港湾都市機能の整備を図るにあたって、港湾機能のみでなく、さまざまな高次機能(広域防災、広域廃棄物処理、海洋環境産業創出など)の整備の必要があることを明確にしたうえで、その実現のための有力な方策としてメガフロート導入の可能性について検討し、その導入による地域振興の前提となる条件・課題を整理した。また、同時に、メガフロート活用の課題と対応策についても検討し、高次の広域機能充実に向けての活用イメージを提示した。

 以上のように、メガフロート導入の基礎的・基本的条件を多角的視点から体系的に整理したのち、広域機能充実のために、その活用イメージを具体的に提示した本調査研究は、平成11年度に実施するメガフロート導入事業化計画策定作業に大きく資する成果を上げることができた。





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