ボランティア
どのグループにとっても、ボランティアは最も大切なものです。ボランティアなくして、あなたのグループは機能しません。立ち上げたグループの運営に精いっぱいになっていると、往々にしてこの点を気に留めておくのが難しくなります。しかし、あなたのグループが機能していくには、ボランティアを確保しておかねばなりません。ボランティアを探し、意欲をもり立て、訓練し、サポートし、そして友達にならなければなりません。ボランティアとともに作業を行うことは一つの技術であり、それは他のどんなことをするにも必要で、向上させねばならないものです。このガイドは、その技術習得の手助けとなるように工夫しました。
当然のことながら、ボランティアは技術や意欲とともに、何らかの要望を持っています。優秀なグループのコーディネーターやプロジェクトリーダーは、ボランティアとの作業に時間をかけ、ボランティアがプロジェクトにどのように貢献できるのか、また、ボランティア活動を通して何を得ようとしているのかを理解しようとするでしょう。ボランティアの要求を理解し、それを満たすのは大切なことです。
新人ボランティアは自信がないものです。トッテンハム地球の友(Tottenham Friends of the Earth)はコーディネーターが辞めて、1人のメンバーが経営コンサルトとして高給を得ていることを知るまでの数カ月間、グループがばらばらの状態でした。彼女はグループの運営に携わりたくなかったのですが、彼女の企画力のお陰で新しいコーディネーターはうまく働くことができました。「会員が自分のことを小難しいことを言う人」だと思わないように、彼女はわざと専門知識を口にしませんでした。
BTCVの技術査定要領(Skills Assessment pack)は、このような事態を避ける手助けとなります。現在の技術のレベルを把握するために、グループヘの加入時にボランティア全員に自己技術申請書に記入してもらうと好都合です。
プロジェクトリーダーは、現場で起こったことに対し責任を負います。結果として、リーダーはやらねばならない仕事の多くが片付いているかどうかも含めて、特定の仕事が終了しているかどうか確かめなければなりません。基本原則として、やらねばならないこととその重要性を説明している限りは、ボランティアに助けを求められます。毎週あまりおもしろくもなさそうな仕事を、進んで引き受ける人がいたら、仕事を楽しんでやっているのかどうか確かめましょう。そういう人は、特定の決まり切った業務を行う委員会に誘われるのさえ喜ぶかもしれません。けれども、面白くない仕事を当然引き受けると思ってはいけません。必要ならば、そういう仕事の当番表を作ったりして、皆に割り振りましょう。いずれにしろ、人に命令して回る誘惑に駆られないようにしましょう。それが分かっていても、コーディネーターは作業を終わらせたいと思う余り、みんなの気持ちや当初の心構えを忘れて、ボランティアに命令を下し始めるのです。ボランティアグループ内で、コーディネーターが指示する立場にあるのは、他の会員がコーディネーターにリーダーシップを発揮してもらいたいと思っているからであって、どなりちらしてもらうためではないのです。