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献体登録の現況

 

● 現在、わが国には献体篤志家団体が56団体あり、北は北海道から南は沖縄まで献体登録者の総数は160,000名を越え、そのうちすでに献体された方は約46,000名に達しています(平成9年3月現在)。これをみましてもわが国の医学・歯学の大学で行われた解剖学実習への貢献は大なるものがありました。

● 最近は登録者数も増加の一途をたどり、実習をすべて献体されたご遺体で行える大学がふえておりますが、全国的にみますと習慣の違いなどで登録者数の少ない大学もあり、また、登録者数の多い大学では、登録を一時見合せているところも多くなっております。このように最近は、大学ごとの登録者数のアンバランスが目立つようになってまいりました。

● 昭和54年の秋に、日本学術会議は内閣総理大臣にあて、〈献体登録に関する法制化の促進について〉という勧告を行いました。法制化の実現は医学教育における献体の意義を国が公けに認めることになり、重要な意味を持ちます。この勧告をきっかけとして、国会でも献体に関する論議が始まり、昭和57年度からは献体者に対する文部大臣からの感謝状贈呈が行われるようになり、また、「医学および歯学教育のための献体に関する法律」が、昭和58年5月に国会で可決、成立し、同年11月25日に施行されました。

 

 

 

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