献体とは
● 献体とは、医学・歯学の大学における人体形解剖学の教育・研究に役立たせるため、自分の遺体を無条件・無報酬で提供することをいいます。
「自分の死後、遺体を医学・歯学の教育と研究のために役立てたい」とこころざした人が、生前から献体したい大学またはこれに関連した団体に名前を登録しておき(6ページ以後参照)、亡くなられた時、遺族あるいは関係者がその遺志にしたがって遺体を大学に提供することによって、はじめて献体が実行されることになります。
解剖にもいろいろありますが
● 解剖には、大きくわけて次のような種類があります。
1] 人体の構造をしらべるための解剖
(正常解剖)
2] 死後、すぐ病変をしらべるための解剖
(病理解剖)
3] 変死体の死因をしらべるための解剖
(法医解剖または司法・行政解剖)
● 献体に直接関係があるのは上記1]の正常解剖で、医学・歯学教育の基礎といわれております。医学教育の最初にまず履修する「人体解剖学実習」がこれに当ります。亡くなった直後に病院で行う病理解剖とは違い、正常解剖は、医学・歯学系の大学の解剖学教室で行われます。
良い医師・歯科医師を育てるためには、全身の構造を学ぶ「解剖学」の教育を充実させることが絶対に必要なことなのです。