3. 取扱要領
救命索発射操法に際しての各機種の取扱い要領は次の通りである。
(1) 川崎式(KD-2型、KS-12型、KS-20型)
イ. おおむね平らな場所に台を据え付けた後、目標を定め、水準器により発射角度を定めて固定ハンドルを回し、銃尾を発射台に締め付け、銃を確実に固定する。
ロ. 折ハンドルを下方に押し下げ銃身を前方に倒し、薬室に薬きょうを装てんして銃身を元に戻す。
ハ. 救命索を発射ブイの誘導環に結び(一重の場合は切れる恐れがあるので二重に結ぶ)銃口より発射ブイの軸部を挿入する。救命索の入ったロープバケツは銃身の右前か左前に置く。
ニ. 水準器の泡が中央目盛りに合った時の銃身の仰角は37度で、この射角から最大射程が得られる。
ホ. 発射角度は35度〜40度が適当であるが、角度を低くする場合は、 これに比例して後退する度合いが大きくなるので、発射台上の後の方にある孔に杭を打つか、フックにロープを結び前方の固定物に繋いで発射器が後退しないようにすること。
ヘ. 発射台が滑る恐れのある場合、台下に綿布類を敷くこと。
ト. 安全装置
KS-12型
引金紐の末端に結んである安全ピンをピン孔に挿入すればよい。
KD-2型 KS-12型
引金下部にあり、リング状で切込溝があり、左に回せば切込溝と引金は一致せず安全装置となる。
チ. 発射台に砂袋等の重量物を載せ、砂袋の上を足で踏み体重をかけ引金紐を持つ。
リ. 発射後横風を受けて、救命索が空中でひどく流れる恐れのある場合には、発射ブイが最高点に達した頃、索を軽く押さえ気味にすれば目標方向にほぼ真っすぐに索を送ることが出来る。