6 内容等
アフリカ地域においては人口増加、貧困、食糧不足等が相まって砂漠化、熱帯林の減少、土壌劣化等の問題を引起こしており、いわゆる貧困・人口・環境のトリレンマに苦しんでいる途上国が多々ある。アフリカ地域においては、農業は国民経済・雇用面で大きなウェイトが占められており、各国の発展段階、地域の状況等に応じた持続可能な農業農村を構築することが不可欠である。
各講師の講演内容は次のとおりである。
大林講師は、農業の本格的復興には、農業政策の改善、農民へのインセンティブの増加、伝統農法から脱却するための土地制度の改革が必要であると説明された。
安村講師は、かんがい施設の整備、伝統的農法をベースとした技術改善、市場アクセスや研究・普及の強化が重要であり、また農業開発と同時に社会開発も必要であると述べられた。
清水講師は、農民参加型プロジェクトとして、ワジ河の有効利用や土壌保全と土地生産性の回復を図り、砂漠化防止の拠点農村づくりを行い成功しつつあると紹介された。
高村講師は、今後は環境問題にも配慮し、作業体系(新農法も含めた)の改善や市場政策を推進し、地域ごとの持続的農業発展追求が課題であると述べられた。