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第12回日本靴医学会の開催に伴い、スポーツ選手・愛好家に学会の成果を還元することを目的として企画した。スポーツ障害予防、競技力向上の面から、スポーツシューズを正しく選ぶことは極めて重要な問題であり、講師は1)メーカー(特にウォーキングシューズ)の立場から、2)現場の立場から、3)整形外科医の立場から、4)メーカー(特にジョギングシューズ)の立場からそれぞれ第一人者といわれる諸氏にお願いした。

福岡氏には、市民が実際に靴を選ぶ際に、何に注意しなければならないかと言う論点から、足の形態と靴の形態、靴の設計の際に特に注目している点、靴の素材に関する最近の進歩などを語っていただいた。

趙氏には、ご自身の陸上競技選手としての経験から、外反母趾と戦いながら、幾多の国際競技会を勝ち抜いた話を中心に、競技力向上のために、また障害を起こさないために、トップアスリートの現場としてどのような靴が望まれるかという未来志向の提言をいただいた。

鳥居氏は整形外科医として、実際のスポーツの現場において発生している障害、特にランニングによる障害についての多くの知見を紹介し、その予防と競技力向上においての正しい靴選びを医学的見地から強調された。また、オーバーユースに関する問題についても警鐘を鳴らされた。

金子氏は、最先端のバイオメカニクスの研究が、実際の靴の設計の中に活かされていることを披露し、近未来的に靴がどう設計され、それにより障害がどう予防され、身体のパフォーマンスがどう強化されていくかという点について言及された。

最後に総合討論の中で、講師それぞれの論点から、現在のスポーツシューズの問題点と将来の可能性、そして正しい靴選びのポイントを確認した。

 

 

 

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