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【推進員連絡会議に参加して】  ─会誌から抜粋─

新潟地方本部統括推進員  金子 斉昭

 

統括海洋環境保全推進員の金子です。

平成8年度の新制度発足とともに推進員の委嘱をうけ、満2年が経過し3年目に入りました。

この間、最初の1年目はロシア船ナホトカ号による重油流出事故という、今までにない大きな海洋汚染事故がありまして、海洋環境保全の大切さをイヤというほど思い知らされました。幸いこの大汚染事故も、海上保安庁、各自治体等の関係諸機関、漁業者、沿岸住民、各地の推進員の皆様方をはじめとするボランティアの方々の必死の努力により、夏までには元のきれいな海洋、海岸を取り戻すことができました。

幸いにも、昨年度は新潟、富山、石川の各県の沿岸には大きな汚染は認められませんでした。この陰には各地の海上保安部署、推進員の方々の地道な啓蒙活動による部分が多くあるものと思っております。今年度も海上保安協会では例年同様に推進員による海洋環境保全の周知、啓発活動を推進することと致しております。

私がこの2年間推進員活動に従事してみて感ずることは、年々、人々の海洋環境の保全に対する関心が高くなっていることを感じております。特にナホトカ号の事故は大変なマイナスを沿岸の人々に与えましたが、一方では海の汚染防止に対する大きな関心を、直接海に関心の無い一般市民にも思い起こしてくれることとなりました。

沿岸の各地では海岸清掃や、海をきれいにするキャンペーンがこれまで以上に積極的に実施されています。大変喜ばしいことと思います。

私も推進員の一員として、これまで以上に、海浜のパトロール、各種イヴェントヘの参加等の活動や、各自治体、海事関係、漁業関係等への団体への、ポスター、パンフレット等の配付などによる周知、啓発活動を地道に続けて行くことと致しております。

本年度に入って、5月末から6月中旬にかけて、各地区で推進員連絡会議が開催されましたが、私も全部の会議に出席させていただきました。ここで一番感じたことは、推進員の皆様方は、漁業関係、船舶関係、一般市民といろいろな方々にお願いしておりますが、皆さんが、それぞれご自身の職業、住環境等を通して感じておられる海洋環境問題に対して、素直で適格な意見を積極的に述べておられることと、地区毎の海洋環境保全活動に常に問題点を把握し、ご自分の立場を踏まえた身近な活動として足を地に付け、積極的に参加されておられるということでした。

私も各地区の推進員の皆様方と手を取りあって、各地区の海上保安部署のご指導を受けながら、活動を推進し、いつまでも美しく明るく安全な日本海、を守って行きたいと考えておりますのでよろしくお願い致します。

 

(2) ブロック会議

各支部の活動状況を把握するとともに支部間の連携を図り、各地区の推進員の啓発活動を活発化させていくため、全国を17地区にわけて「ブロック会議」を開催した。

 

 

 

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