3 船内持込の制限
危険物を輸送し又は貯蔵するために持ち込む際には、法令で定める場合(警察官の弾薬の携帯等)及び告示(船舶による危険物の運送基準等を定める告示(昭和54年運輸省告示第549号)。以下同じ。)で定める危険物につき船長の許可を受けた場合を除き、常用危険物以外の危険物を船内に持ち込むことは許されない(危険物第4条)。
4 工事等の制限
(1) 火器類を積載し、又は貯蔵中の船舶のいかなる場所においても、工事をしてはならず、又火薬類以外の危険物又は引火性若しくは爆発性の蒸気を発する物質を積載し、又は貯蔵している船倉若しくは区画又はこれらに隣接する場所においては工事をしてはならない(危険物第5条第1項及び第2項)。
(2) 特定の危険物を積載していた船倉又は区画において工事を行う場合は、あらかじめ、危険物又は滞留ガス等による危険がないことについて船舶所有者又は船長の確認を受けなければならない(危険物第5条第3項)
5 危険物の運送
(1) 荷送人に関する規定
(a) 荷送人(他人に運送を委託しないで運送する場合は、その者。以下同じ。)は、容器、包装、正標札及び副標札(危険物をコンテナに収納して運送する場合には、コンテナに収納する危険物の容器、包装、正標札及び副標札)について、危険物ごとにそれぞれ告示で定めるところによらなければならない。当該運送が国際航海に係わる場合には、危険物の容器(包装が実施されている場合を除く。)又は包装に当該危険物の品名を表示しなければならない(危険物第6条)。この場合において、内容積が450リットルをこえる金属容器により危険物(放射性物質を除く。)を運送する場合にあっては、危険物ごとに品名を少なくとも両側面に、国連番号を告示に定める基準により、それぞれ標示しなければならない。また、告示で定める危険物を運送する場合にあっては、次のいずれかの容器によらなければならない(危険物6条)。
(i) 第129条の3規定により検査を受け効力を有する表示が付されているもの
(ii) 外国に政府により当該国の危険物の容器及び包装に関する法令に適合していることが認められるものとして告示で定める表示であって効力を有するものが付されているもの
(b) 荷送人は、危険物をコンテナに収納して運送する場合には、あらかじめ、コンテナ危険物明細書をコンテナごとに作成し、船舶所有者又は船長に提出しなければならない(危険物第22条の7)。