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ですから「津波」のうえに「うねり」が乗り、「うねり」に波浪が乗ります。「うねり」が有るときの波浪は高くなります。そこで「波の高さ」は一つの波頭からすぐ次の谷底までの垂直距離です。しかし海の波は大小入り混じって立っていますから、今日の波の高さは何メートルと言う場合、どの波を標準にするのか、或いは平均で表わすのか分かりますか?。その答えは『有義波高』という特別な物差しを単位として測り、波の高さの予報も『有義波高』を使っています。(図D)

 

図(D)有議波高と波の実況

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海岸に立って見たり、船に乗って波を見たとき、図Dのように、近くの高い波が目立ち、その陰の小さい波は隠れて見えません。即ち高い波が重なるようにして見えます。そこで海上に実在する大小百の波の内、高い方の波から順に数えて一・二・三・四・・・・三十三番目の波までの波高を合計して、三十三で割った算術平均の値を、その時のそこの『有義波高」と定義されます。このように決めた平均波高は、百波の約(三分の一)の高い方の平均ですから、高めに見積もられた波高です。しかし前述の通り、実際に見る波は、高い波が目立つので、この方法で見積もった波の高さが、実感覚に良く合っているのです。

それでは、有義波高が一メートルの時の、実際の百の波を分類すれば、百波すべての平均波高は〇、六メートル、最も多い波の高さの平均は〇、五メートルになります。そのような百波のうちで一番高い波高は約一、五メートルあるのです。この波で事故が起きます。普通の波浪は百の波が通って行くのに、およそ五分から六分かかります。ですから約一時間には、千の波がやってきます。この千波の中には、更に高い波が含まれるのが自然の状態です。有義波高一メートルの場合、一時間に一つは波高約一、九メートルの波がやってくるのです。このように有義波高で観測され、有義波高で予報されるのが「波の高さ」であることを、よく承知しておいて下さい。(図Ε)

 

図(E)波の数(HN)と有議波高(HS)

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しかし毎日何度も繰り返し放送されている天気予報で、『明日の波の高さは一メートルでしょう』と聴いたとき、果たして何人の方が五〜六分間に一回は一、五メートルの波が現れ、一時間も突堤で釣りをすれば、二メートル近い高波が来る状態だと想うでしょうか。このほかに波に関しては『波浪注意報』が発表されることがあります。この注意報が発表される波の高さ(有義浪高)は三メートルを超えると予想されるときです。従って五〜六分に一度は四、五メートルを超える波があり、一時間に一回は六メートル近い高波が押し寄せるので、充分に注意して下さいと言う意味が込められています。しかしながら、毎年必ず船が高波で遭難したり、釣り人が波にさらわれたりする高波の事故が、繰り返されます。それらの多くは『波浪注意報』が出ている中で、それを無視した結果なのは、まことに残念なことです。

うねりは普通の波に比べて、波長の長い大波で、台風や発達した低気圧の暴風圏で発生して、時速五〇〜六〇キロメートルで四方へ、遠くまで速く伝わる特徴があります。

 

 

 

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