やがて地面が冷えてくると、降る雨が地面に溜まるようになり、遂に「原始の海洋」が誕生したのです。(約四十億年前)こうして出来た原始の海水は、その当時の大気から大量の炭酸ガスをハイスピードで吸収してしまい、そのため原始大気の温室効果が急激に減ったので、熱い地球は宇宙へ放熱して、どんどん冷えてゆき、地球の表面は千度を超える高温から僅か千度くらいで、百度近くまで下がりました。そして三十五億年前に、原始生命がバクテリアの形で海の中に誕生したのです。
さらに二十七億年前になると、海の中でゆっくり変化し進化した生物の一部が、陸上へあがってきました。今も陸上の動物の体液が、海水の組成によく似ているのは、生命の母体が海であることの証拠と言われています。こうして地球に生命を育んできた海は、その上を取り巻く大気と深く関わっています。生物にとって気温や湿度とか、酸素や二酸化炭素といった住み良い基本的環境をうまく保ち、安定した状態に調整する役割を、海はずうっと果たしていてくれるのです。(図B)