2. 区画漁業権漁業
主要港湾部を除く、伊勢湾・三河湾および志摩東部の沿岸海域には、例年9月中旬から翌年の4月中旬にかけて、海苔養殖網が展張されています。
海苔網の沖側には、夜間主としてオレンジ色の灯火が設置されています。
また、志摩沿岸の主な湾内には、真珠の養殖筏が周年設置されています。
特に英虞湾の真珠養殖筏および五ケ所湾の鯛はまち養殖網の設置が多い。
3. 共同漁業権漁業
伊勢湾・三河湾および志摩沿岸部には、共同漁業権漁場が設定されており、その主な漁業は次のとおりです。
(1) 小型定置網漁業
孟宗竹や浮子で支持された小型定置網は3〜12月の期間設置され、愛知県では知多半島周辺海域および渥美半島内湾域に多数設置されています。
(2) 潜水漁業
1] 愛知県では、渥美町内および南知多町内漁業協同組合に潜氷業者がいますが、いずれも各人が所属する漁業協同組合の共同漁業権漁場内でのみ操業を行っています。
2] 三重県では、鳥羽市から志摩郡浜島町にいたる太平洋に面した沿岸海域では、海女漁が盛んで27漁業協同組合2182人の潜水漁業者がいます。
通常の操業状態は、答志島、神島、菅島等の島しょ周辺では島から1km以内で、また、石鏡から御座にいたる沿岸部では、陸岸から1マイル以内の海域で行われています。
参考事項
海上衝突予防法
航行中の動力船は、網または網を曳いて漁ろうに従事している漁船の進路を避けなければならない。
三重県モーターボート及びヨット事故防止条例
操縦者は、作業中の海女、遊泳中の海水浴者または漁ろう中の漁船もしくは漁具(定置されている漁具を除く。)から200メートル以内、水産動植物養殖施設または漁労中の定置されている漁具から100メートル以内の区域に入り、モータボート等を操縦(緊急の場合等を除く。)してはならない。
(出所:(社)伊勢湾海難防止協会「平成3年度伊勢湾・三河及び志摩沿岸におけるプレジャーボート安全対策に関する調査研究(中間報告書)」)