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13:00 小雨がふりしきる中、神社に集合。ゆっくり挨拶なんかしてるひまはない。そろったグループから順に、早くチャレンジコースに出発させないと。

13:30 遅刻者も含め、何とか全員が各コースに落ち着いた。ほっとひといきだ。さてと、それじゃ、いろんなチャレンジコースを見学にいってみようかな。でもさすがに百戦錬磨の指導者ばかりだ。それほど綿密な打ち合わせもなく、ましてや雨のハプニングのなか、まったく堂々としているんだから。すごいぞ!子どもを指導するのが初めての人もいるのにね。おおげさな表現かもしれないけれど、それぞれが背負ってきた人生の重みが、いくつもの逆境の中でますます光を放ち、確かに子どもたちに伝わっていっているんだよね。だから子どもたちがいい目をしている。楽しそうだ。子どもも、大人も、まさしくこの一瞬こそが、僕が一番望んでいたハイライトシーンなんだ。いま子どもたちは国語とか算数とか美術とかを習っているんじゃ決してない、大人たちの人生を受け取っているんだ。

15:30 ぼちぼちとみんなが帰ってきた。さあ楽しいバーベキューの準備をしよう!

18:30 雨のため「星空観察」はやっぱり中止の決定。だから少しずつ計画を遅らせて、今からが開会式と岩切さんのコンサート。楽しみだね。今日初めて全員が一同に会して、さあ始まり始まり。

19:30 次は森本おじさんの登場。すごい大きな声にみんないきなりびっくり。そう言えばさっきのコンサートで岩切さんが、「今日一番遠い人はどこから来てるのかなあ」って子どもたちに聞いたとき、会場のうしろにいたおじさんが手を上げて、「ぼくは、兵庫県から、来ましたあ」なんて言ってたっけ。今日はあいにく星が見れなかったから、おじさんの話で宇宙まで飛んでいくぞ。

22:00 みんな寝る準備をしておやすみタイム。「静かにしてちゃんと寝なさい」、先生の注意の声。でも本心を言えば、大人は「こいつら絶対寝ないだろうな」って思ってるし、子どもだって「絶対寝ないで起きとくぞ」って思ってるもんだ。なんか楽しいね。

23:00 子どもが一段落したところで大人たちの懇親タイム。一番大きなバンガローに50人ぐらいの大人たちが大きな輸になって、そして、ひとつの大きな和になった。社会に生きるさまざまな大人たちが、ひとつの場所で同じ子どもたちを指導する。だから、今まで生きてきた人生の違いを乗り越えてひとつになれる。子どもたちにとってだけでなく、僕たち大人にとってもすごくいいことなんだよね。今の学校や社会に必要な答がここらへんにきっとあるんだよ。だからこそ、むちゃくちゃ大変なことはわかっていても、今日の18のチャレンジコースは絶対にしたかった。そして今、その結果がはっきり見えた。そんな気がするよ。

24:00 森本おじさんの楽しいパフォーマンスも現れたし、さっきから山下さんがとてもきれいな草笛のメロディーを奏でてくれている。しあわせだね。今日はみなさんお疲れ様でした。おやすみなさい。

7:30 起床、山と池に囲まれたさわやかなめざめ。グーッだね。

9:30 最後の行事のフォーラムが始まった。18のグループが順番に舞台の上で発表をする。あんまり発表の準備はできなかったはずだけど、みんなうまいもんだ。君たちの思いがりっぱに伝わってくるぞ。もうひとつ不思議なこと、全員の発表に3時間ぐらいかかったのに、みんな予想以上にしっかり見ているじゃないか。みんなも他の人のやったコースが気になるのかな。えらいぞ。

13:30 いよいよラストの閉会式。挨拶はほどほどにして、2日間楽しく過ごせたことを、みんな一緒に大きな声で「ありがとう」。先生に、友達に、星野村の人に、お父さんお母さんに、自然に、そしてがんばった自分にも、たくさんいるね。「ありがとう」。最後の最後は、山下さんの草笛に合わせてみんなで合唱。さようなら、またやろうね。

 

 

 

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