第1章 統治機構
1 国家法秩序回復評議会(SLORC)/国家平和開発評議会(SPDC)
1988年9月に軍が権力を掌握し、最高意思決定機関として国家法秩序回復評議会(State Law and Order Restoration Council:SLORC)が設置された。ソー・マウン大将を議長に、国軍の幹部が評議会メンバーを構成した。その後、1992年に議長がソー・マウンからタン・シュエー大将へと交替し、若干のメンバー追加・辞任があったものの、ほぼ設立時のメンバーが権力の座にあった。
1997年11月、9年間にわたり国権を掌握したSLORCは突然その解散を宣言し、代わって国家平和開発評議会(State Peace and Development Council:SPDC)を設立した。但し、SPDCも国軍幹部のみで構成されており、基本的な権力構造に変化はない(表2)。議長・副議長・第一書記・第二書記がSLORCから留任した。その他のメンバーは、一時諮問グループとして位置づけられたが、後にこのグループは解散した。