5.1.2 曲りブロック:Curved Shell Block
造船現図のもっとも豊富で特徴ある内容となっており、以下章立てして、組立治具・板継仕上げ・外板加工・フレーム加工の順に解説しよう。
数値現図の優位性は、全般にいわれるが、この曲り外板範囲の現図処理において際立っている。既に安価なパソコン・システムが市販されるようになっており、よしんば手作業ベースの作画現図を維持するにしても、先ずこの範囲だけはコンピュータ処理に切り替えたい。出力は最小限プリンターのみで済むのである。その実際のサンプルとして各種の寸法表を掲げておこう。
5.1.3 曲りブロック組立治具
さきに平面ブロックで、定盤の平面度を強調したが、曲りブロックでも、やはり曲面の支持精度が、もっとも重要になる。
この曲面支持には、[図5.1.3 ピン治具]を利用するような升目方式が、多く使われる。
ピン治具は自在に支持高さが上下できる装置であって、この支持点を組立定盤上に格子状に配置して、全点で曲面を支えるようにする。