直線上の距離寸法は、帯状のものならいずれでもよく、同じマーキンとなるが、曲線の表現では、厳密には異なる。
すなわち、バッテンとして撓む定木は、カーブ形状とガース長を同時に与えることができるが、巻き取れるように軟らかいテーブでは、曲線近似の折線を点列として「当り」が付けれるだけで、あと別途「当り」を連ねるカープを付加することになる。もっとも点列のトレランスが小さければ差異は無視できる。
また定木でのガース寸法拾いは、[図4.1 定本による採寸]のように、凹面で当たりを付けるのが、マナーとされてきた。
拾った時より定木の撓みが減ると、ガースは若干長くなる。この現象は板厚中性軸や加工収縮を考え合わせると都合がよい。ちなみに定木厚を8mmで、この要領でガース長を拾うと、10mm厚鋼板のプレス曲中性軸を求めたことになる。(NA:中性軸については、別冊『現図展開』参照)
平定木は素材上から長さが限られるが、幅がテープより広く書き込みがしやすい。