#3:下面V開先。要領は#2に同じ。
#4:ルート3の上面Y開先。
θ=0は角表示ナシとする。
#2で記したように、サーピンなしV開先以外は所要角は必ず表示する。
よしんば一般的な30度(または25度)でも省略しないのに注意。
また、板厚=20、ルート=3、ゆえに開先深さ=20-3=17…と判るが、
これも省略せず確認のため表示する。
#5:#4と開先面が逆の表示。
#6:上面サーピン付I開先。
サーピンは、頭文字Sで所要部に示し、
標準テーパー角(例、1対4=72度)でよければ、どの場合もデホルト。
#7:#6の逆、下面がS。
#8〜21:以上の説明の応用で判る各種V,Y,X、ダブルY開先。
#22:最も複雑なケース、両面S付ダブルY(厚板ユニオンメルト)開先。
#23:開先ではない。伸しのところで説明した「荒切り」符号。
開先切断後の精度確認に用いるためとして、切断線に平行に「差越」が設けられることがある。[図2.1.20 差越]参照。
差越寸法は、一律に50とされる。
この目的は、あまり明確ではない。切った後は「あとの祭り」で、どうするのだろう。むしろ開先切断するときの参照(レファレンス/ガイド)線としてなら意味があるが…。
演習題:-
●どのような場合に差越が必要か。例えば、S付X開先(#17,18)の火入れ順とX先端の精度は?
●必要な場所に差越線を記入するのは現図(型定規)か、それとも(切断場に隣接する)マーキン職か?
2.1.10 板厚処理:モールドラインからの出し切りと外周端
現図形状は、板厚のない面として、モールドラインで描かれている。だが、実際の部材には板厚があり、現図形状のままで切り出すわけにはゆかない。
この問題を考えよう。
まず前提となる板厚は、一般にモールドライン面の「どちらかにある」ようにされる。なぜなら、もともと鋲接構造時代からの伝統ではあるが、溶接になっても:-