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すなわち

1] 燃料分析、焼却試験の結果から、焼却炉基本設計を行ううえで重要な焼却処理物の性状、各処理物の焼却状況が確認でき、下記の数値が得られた。

・ 廃油の低位発熱量: 5590kcal/kg

・ 燃焼室温度: 880℃以上

・ 燃焼室内圧力: -3?Aq

・ 排ガス温度: 165℃以下

2] 廃油及び重油燃焼試験結果から、炉体表面温度の項目を除く運転要目が満足されることが確認でき、IMO基準の項目に対応できることが判明したが、排出基準については、このままでは対応できないことが分かった。

3] 攪拌機については、焼却試験及び肉厚測定結果(付図-5参照)から、作動、耐熱、耐久性については問題が無さそうである。

4] 焼却特性(着火、燃焼、発煙性等)の違う個々の廃棄物の混焼却する場合の、制御の難しさが分かった。

(2)今後の課題

本調査結果より、固形物焼却の自動化と完全焼却を行うには、以下の課題が考えられる。

1] 固形物、スラッジ焼却時における排ガスの排出基準でIMO基準をうわまわった項目があり、その投入方法、燃焼の制御、排ガスの2次的処理などを考える必要がある。

2] IMO基準の運転要目のうちの炉体表面温度については、設計値を大幅に上回っており、炉本体の冷却方法を検討する必要がある。

3] 各処理物における攪拌機の攪拌効果、灰出し効果については、今後さらに試験及び確認をしたい。

4] IMO基準の固形物(3頁 参照)以外のもの(梱包廃材、油布等)の焼却試験ができていないので、今後さらに確認したい。

(以上)

 

 

 

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