(2) 熱発生率、燃料噴射率
・ 試験ケース別計測結果
図8にTR0000A・TR0711A・TA0411C、75%負荷におけるシリンダ内圧力・熱発生率・燃料噴射圧力・ニードルリフト・燃料噴射率を示す。
シリンダ内圧力より、燃料噴射弁A(標準)において燃料噴射時期遅延と圧縮比上昇を組み合わせたTR0711Aにおいて生じた、上死点後の圧力変動の谷(図8 1])は、プレ噴射TA0411Cにより補正できており、当初計画した等圧燃焼は、ほぼ達成された。ニードルリフトはTA0411Cにおいて2段階(図8 2])に確実に制御されている。従って燃料噴射率も噴射初期にはプレ噴射を行い、その後メイン噴射へと2段階に制御され、実機運転中プレ噴射が成り立っている。
・ プレ噴射負荷別計測結果
図9にTA0411Cにおける負荷別計測結果を示す。すべての負荷において。熱発生率曲線から非常に穏やかな着火状態を実現していることが分かる。また、プレ噴射時におけるニードルリフトからも、安定したプレ噴射を行っていることが確認された。75%負荷では、理想的な等圧燃焼を達成している。