5. デモシステムの作成
本章では、会員各社にシステムのイメージを持っていただくこと、および使用していただいた際の意見等を集約しベースシステムに反映していくこと等を目的として作成したデモシステムの内容についてとりまとめた。
5.1 デモシステムの内容
デモシステムは、第3章に示した作業船運行管理情報システム(ベースシステム)の基本設計内容を踏まえ、そこで抽出した機能、情報項目の一部を対象に構築するものとする。
デモシステム構築にあたっての前提条件を下記に示す。
・スタンドアロン形式(1台のPCで運用)とする。
(ベースシステムは現場事務所、作業船と使用する箇所が分かれるが、デモシステムはそれらを同一PCで操作を行うと想定する。)
・現場事務所>工事>作業船>作業員の関係が成り立つものとする。
-現場事務所では、複数の工事を担当している。
-それぞれの担当工事に、作業船が配船されており、作業船は複数の工事をかけ持ちで担当することは想定しない。
-それぞれの作業船に、作業員が配員されており、作業員は複数の工事および作業船をかけ持ちで担当することは想定しない。
5.1.1 システムの目的
作業船運行管理情報システム普及のために、利用者にシステムイメージを把握・評価していただき、その意見・要望等を集約し、システムの詳細設計に反映させることを目的とする。(システムの普及方法については第6章「システム構築推進体制の検討」で詳しく述べる)
5.1.2 システム化の範囲
システム化の範囲は、「配船計画」「予算施工管理」「日報管理」のうち、主に「日報管理」部分とし、内容は、ある工事における作業船での日報入力〜現場事務所における日報の集計・参照(計画・実績表示)までとする。
「日報管理」を選定した理由は以下の通りである。
・入力の場所が作業船であるため、最も利用者が多い部分と考えられる。
・日々の入力を想定しているため、利用頻度が最も高いと考えられる。