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[導入]

片寄 俊秀 (関西学院大学 総合政策学部 教授)

 

ある日突然、GGTからの電話で、このシンポジウムの仕切りをやれということが来まして、メンバーを聞きまして、「これはすごいメンバーだ。これならやり甲斐があるな」と思って引き受けました。

今日は海の問題ですが、私が苦心して書きました

図2.5.1 森は海の恋人、川は楽しいデートコース

(次頁)を用意しました。「森は海の恋人」というのは、有名な気仙沼の漁民の方が作られたお言葉で、彼は海を守るために森に植樹をするというすばらしい活動を展開しておられますが、川が抜けておりました。森と川と海、これの三題噺をここにお並びの講師の方々にいろいろ語っていただきます。関西ですので、これはやはり物事はおもしろくなければ進まないというのが鉄則であります。三題噺「森、川、海」をテーマにした大喜利という感じで、だれが一番笑いを取るか、ここが勝負どころですので、講師の方々のご奮闘をお願いしたいと思っています。

講師をご紹介いたします。鷲尾さんは魚を食べさせればこんな上手な料理人はいないという、有名なグルメの親玉みたいな方ではありますが、今、明石の林崎漁協で活躍しておられます。

それから、酒井さんは上流の方にお住まいでして、武庫川ネットワークの代表です。この方は大変な方でありまして、もう30年程前からこの川を守るために、そして海を守るために自ら有機農業をし、それで作った品物を下流の尼崎の方でずっと行商をしてこられた。世の中で有機農業などの言葉が言われる前からずっと自ら活動してこられた方です。

それから、田中哲夫さんは魚、特にアマゴの達人で、この人も食べることに関して非常に関心の強い方ですが、魚の専門家として来ていただきました。

それから、藤井さんは私がご紹介するまでもなく、日本で最初の環境生協、最初にして今のところまだひとつしかないというこの環境生協を自ら立ち上げ、それをちゃんと運営しておられる。つまり、「銭にならないことはやらない」という関西の精神をちゃんと具現された方です。これだけのスタッフがそろっていますから、今日の大喜利を大いにお楽しみいただきたいと思っています。

ちょっとスライドで導入をしてみたいと思います。

 

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■写真2.5.1 (片寄)

 

この美しい川。四国の吉野川、有名な第十堰です。

 

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■写真2.5.2 長崎県神浦川 (片寄)

 

世の中にはこういうきれいな川がまだあるのです。美しい川で遊ぶ子どもたち。「よい子は川で遊ばない」というとんでもない言葉がありますが、子どもたちは本当は川で遊びたい。

 

 

 

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