
貿易関係では、96年に好調であった石油に代り、97年の輸出はコーヒー、石炭などの伝統的産品が金額・数量共に著増するなど輸入の伸びを大きく上回って増加した。
輸入も増加したが景気回復を反映して消費財と資本財が大きく伸びたのに対して、原材料、中間財はわずかながら減少し、全体の伸びを抑えた。
このため、97年の貿易赤字は大幅に減少し、前年の21億3,500万ドルから13億1,400万ドルとなっている。
主要輸出商品は、石油・石油製品、コーヒー、その他農産物(主として切り花、バナナ)、化学品、繊維・織物、食料品、野菜、タバコなどである。
輸入では、機械類、輸送機器、化学製品で輸入総額の約60%を占め、その他鉱物製品、金属および食料品などか大きな比重を占めている。
コロンビアの最大の貿易相手国は米国で、輸出入ともに第1位の座を占めている(96年輸出の38.6%、輸入の38.0%)。
輸出では、米国に次いでベネズエラ、ドイツ、エクアドル、日本、輸入ではベネズエラ、日本、ドイツ、ブラジルの順で大きなシェアを占めている。
なお、コロンビアには金、エメラルド、コカイン(麻薬)などの不法取引(密輸出)が活発化しており、これらの密輸出が95年は35億ドル(GDPの0.5%相当)の外貨収入となっている。
コロンビアの公的対外債務残高317億ドル(97年末)、97年経常収支赤字54億5,900万ドル(推定)となっている。
インフレ率は、1986〜96年の期間では年平均25.1%であるが、97年は18.5%に低下している。
なお、失業率は13.6%と高い数字を記録している。
対日貿易は、恒常的な赤字貿易であり、コーヒー豆、貴石・半貴石、石炭などを輸出し、乗用車・トラック、鉄鋼などを輸入している。
また、同国に対する経済援助では日本が第1位援助国(95年)となっている。
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