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リベリア籍船舶の最近5年間の推移は、次の通りである。

(B)海運事情と保有船主の実態
 リベリアの保有船舶は、前述の通り非常に大きな数量であるが、その殆ど全てがリベリア国モンロビアに船籍をおくだけの、いわゆる便宜置籍船(Flag of Convenience)である。
 リベリアのほか、パナマ、ホンジュラス、コスタリカ、シンガポール、ソマリランドなどの国は、外国の国民または会社の所有する船の置籍を認め、それを歓迎している。
 便宜置籍実施のメリットとしては

 1. 船員費が自国船員より低額のため、船費が削減できる。
 2. 本船に対する毎年の賦課金と規定の領事手続費用を納入すれば、本船稼働による収益に対しては、一切課税されない等である。

 これらの便宜置籍海運会社は、米国系、ギリシャ系、英国系、香港系などでも、85年現在約1,500社に達している。
 世界の全船腹量(100G/T以上の鋼造船)に対するリベリア籍船、パナマ籍船のシェアは、1997年12月末現在、G/Tベースでそれぞれ11.5%、17.5%を占め両者では29%に達している。

 

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