
最近10年間における保有船腹量の推移を見ると、次の通りである。
チュニジアの保有船腹量は、1986年の285,535G/Tをピークに減少していたが、再び増加の傾向にある。
(B)海運事情と保有船主の実態
チュニジアにおける海運は、1957年の独立後、自国の海運会社が設立されても依然として、旧宗主国のフランス系海運会社が同国海運を支配している。
1997年現在、チュニジアの商業用船舶は、国営船舶公社(CTN)が11隻、民間が11隻、合計22隻である。CTNは、97年にRO/RO旅客船(17,000G/T、車650台、乗客1,200人)2隻を建造している。
また、民間会社による海運も大きく躍進しており、94年に142千トンであった輸送量は、95年には220万トンに上昇している。
この増加は、民間船舶数の増加および民間船舶の定期航路への参入が許可されたことによる。
チュニジアの1995年の海上荷動量は、対前年比3.2%増であったが、94年の同9.6%に比べ増加率が低下している。
この主要因は、国内の海上荷動量が減少したことによるものである。
この減少分は輸入荷動量の増加によって一部補われている。
95年の対外海上荷動量は全体で2,010万トンであり、前年比は6.3%増であった。
この要因は、主として穀物類の輸入増による。
また、客船による旅行者数は増加しており、95年は前年比20%増の88,000人となっている。
これは、主にヨーロッパの旅行会社によるプロモーションが要因とみられる。
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