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? 設備の概要

 MARINAの免許を得ている新造船・修繕船企業253社のうち、総数204基の各種新造船/入渠設備を具え、合計建造・修繕能力1,480,985DWTに達する103の造船所が、現在フィリピン国内で稼働中である。その他は、修繕作業のための工具と機械だけを具えた、公認洋上修繕企業である。これら小規模企業の大半は大型造船所の下請けで修繕船事業に携わっている。第2表にMARINA公認造船所の設備の概要を示す。
 第3表に掲げた、新造船/入渠設備合計能力の規模順で上位12工場だけで、上記103工場の合計能力の90%を占めている。これら大型造船所の大半には、外国資本が入っていて、親会社からの全面的な技術支援を得ている。国内で外国資本が過半数の株を保有している大型造船所のうちの一つが、Keppelグループである。Keppelグループは、ザンバレスのSubic Shipyard & Engineering,Inc.、バタンガスのKEPPHIL Shipyard,Inc.およびセブのCebu Shipyard & Engineering Works,Inc.から成り、これら各社はシンガポールのKeppel Corporation Ltd.の子会社で、その合計能力は1,179,400DWT、シェアでは80%に達している。もう一つの外資系企業は、日本の常石造船株式会社の子会社であるセブ所在のTsuneishi Shipyard(Cebu),Inc.で、1.89%のシェアを占めている。上位12造船所のうち、8社がフィリピン造船工業会(PHILSAR)の会員で、PHILSAR加盟企業で業界の合計能力の85%を占めている。

 

第2表 1997年現在の地域別公認造船所の設備の概要

出所:MARINA造船監督局

 

第3図 種類別乾ドック設備の内訳

 

 

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