3. 港湾施設
石川県には多くの港があり、各港それぞれの地域で重要な役割をはたしている。
(1)石川県の港
<金沢港>
金沢港は、日本海沿岸の中央部に位置し、金沢市街を貫流して日本海に注ぐ犀川、大野川の両河口に古くから栄えた港である。港湾荷役施設は、平成7年2月にタイヤマウント式クレーンを導入した。物流以外では豪華客船「飛鳥」が入港する等、クルーズ志向の高まりの中でウォーターフロントにおける親水空間の創出が強く要望されている。これに応えるため、「ポートサイドふれあい整備事業」を推進し、無量寺地区に周辺緑地と一体的に活用できる親水空間を生み出し、地域住民に親しまれている。又、大野地区においても親水緑地を整備中である。
<七尾港>
能登半島のほぼ中央部、湾曲する七尾湾の南湾に位置し、古くは香島津と称し、能登島を防波堤とした天然の良港として、室町時代には奥州、越後をはじめ遠く中国大陸とも通商していた。港湾整備は、昭和47年の港湾計画策定以来、エネルギー基地、木材流通加工基地としての機能を中心とした施設整備を進め、その後、大田地区に13m岸壁の着手、七尾大田火力発電所1号機が運転開始する等、大型プロジェクトも順調に進んでいる。又、取扱貨物量も昭和50年から平成7年度には倍増となっている。また、クルーズ志向の高まりより、豪華大型客船の入港も増加し、人の交流面でも「海の玄関口」としての機能が発揮されている。
<穴水港>
能登半島の中部に位置し、前面は能登島により遮蔽された天然の良港である。また、穴水港近隣には波静かな七尾湾を利用したマリーナが点在しており、海洋レクリェーションの盛んな地域でもある。
<宇出津港>
新港では平成3年に魚釣り護岸を含む緑地の供用を開始し、住民の憩いの場となっている。又、漁業基地として出入船舶にて混雑している。
<小木港>
「九十九湾地区」「小木地区」「本小木地区」の三つの入り江から構成されており、近年は遠洋漁業の拠点地として水揚高も日本海側有数の港となっている。
<飯田港>
能登半島東北端に位置し、若山川の河口を利用した港である。現在は、「マリンタウンプロジェクト推進協議会」を中心として「魅力あるウオーターフロント」の実現化に向けた具体的な方策を探っている。
<輪島港>
能登半島の北部に位置し、維新当時より北海道、九州間を往来する船舶の寄港地として港内は絶えず賑わっている。
<福浦港>
港は、北湾、南湾の二つの入り江に別れ、海岸線一帯は水成岩層で形成されている。また、好漁場への至近距離に位置することから、漁業の根拠地及ぴ小型船舶の避難港としての役割を果たしている。
<滝港>
手取川河口より連なる内灘砂丘〜千里浜海岸の終端部に位置している。また、海岸環境整備事業では、海洋性レクレーション基地として、マリーナと一体的な海岸利用を図るため潜堤、離岸堤、護岸等の整備を図っている。
<塩屋港>
石川県の最南端、福井県境の大聖寺川河口に位置し、沿岸漁業の振興のために、係留施設等を整備し港湾機能の充実を図っている。また、安全な生活を守る海岸として、浸食を防ぎながら海水浴場の機能を保持するために、緩傾斜護岸の整備を進めている。
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