6. 甲殻類
富山県沿岸域に生息する代表的な甲殻類には、ガザミ・ベニズワイガニ・ホッコクアカエビ・シラエビなどがいる。
ガ ザ ミ : 『ワタリガニ』ともいう。水深20〜50mの内湾、浅海の砂底に生息し、産卵期は冬である。
日中は砂中に潜り、眼だけを出している。夜は餌を求めて泳ぎでる。6月〜8月の産卵期に刺網漁業及びかご漁業にて漁獲される。
ベニズワイガニ : 生息水深が450〜2,500mと深いために、漁獲はかご漁業にて行われる。ズワイガニによく似ているが、全体に赤味が強く、雄では脚の長いのが特徴である。雌かには周年、雄かにも6〜8月の間は漁獲禁止となっている。
ホッコクアカエビ: 『アマエビ』という呼び方が一般的であり、非常に広い分布域を持っている。寿命は11年程度で成長につれ雄から雌へ性転換し、抱卵したものは『こもち』と呼ばれ珍重されている。
シラエビ : 日本の周辺全域に分布し、河口沖の海谷の中に生息する。体長は6〜7cm、生体は無色透明死ぬと白濁する。
[専門家連絡先] 石川県水産総合センター 0768-62-1324
【資料】 「水産動物図説一ミジンコから魚介類まで」 金子虎寿編著(成山堂書店) 平成3年7月
7. ウミガメ類
環境問題が大きく取り上げられる昨今、ウミガメにスポットが当てられる機会が多くなり、身近な動物として認識されてきた。
日本近海に来遊するウミガメ類は、アオウミガメ・アカウミガメ・タイマイ・ヒメウミガメ・オサガメの五種類が知られている。しかし、石川県におけるウミガメ類の来遊状況や生態を報告した文献は少なく、詳細に関しては不明な点が多い。そこで、今回の調査ではアカウミガメの産卵状況を記述する。
<石川県>
石川県沿岸でアオウミガメの産出卵の記録は2例ある。産卵の1つは1982年7月、珠洲市折戸海岸の汀線から23m上がった砂浜域で産卵した例。もう一つは鳳至郡門前町黒島海岸で1983年7月に、汀線より18m上がった砂浜域で産卵した例がある。
しかし、これらの産卵は稀少なことであるので、マップ上にシンボルマークの記載は行わない。
8. 真珠養殖
石川県において真珠の養殖は行われていない。
【資料】 「石川県の両性・爬虫類」 石川県環境安全部自然保護課 1996年
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