10. 原油洗浄設備の仕様の見直し
10.1 当小委員会は、IACS提出文書MEPC
37/12/2がCOW及びストリッピングシステムの有効性を確認するための現行要件(決議A.446(XI)のパラグラフ4.2.10及び4.2.11にある。)の簡素化を提案していることを銘記した。IACS提案の当該改正は、MARPOL
73/78附属書Iの普及の中で得られたタンカーの設計、設備及び運用手順における改善の考慮を意図したものである。
10.2 この提案に加え、BLG 2では、決議A.446(XI)の更なる改正を求める以下の二つの文書を審議した。
.1 文書BLG 2/5/15(ブラジル)。環境への配慮と安全の観点から貨物タンクの検査を乗出し検査に限ることを提案
.2 文書BLG 2/5/9(IACS)。文書BLG 2/5/15とは好対照に、定期的な検査時にCOWの有効性を確認するための代替手段としてバラスト水の分析及び油排出監視装置の利用を認める提案
10.3 BLG 2においては一人の代表が現行決議A.446(XI)を改正する差し迫った必要性がないと述べたが、多くはこれらの文書が重要な問題を提起しており、BLG
3で審議すべきことに合意した。
二重船穀タンカーの側面が滑らかなタンクにおけるCOWの必要性
10.4 インタータンコのオブザーバーは、文書BLG
3/10を紹介し、二重船穀タンカーの側面が滑らかなタンクにおいてもそうしたタンクに荒天時など追加のバラストを張る必要が考えられるため、COWが必要であると述べた。インタータンコは、COWを用いなければ、残油及びスラッジが大量にたまるとした。加えて、乾入渠に先立ってこうしてたまったスラッジをCOWを用いることなく除去しようとすれば、船渠周辺海域の汚染の増加につながると述べた。
10.5 さらに、インタータンコは、MARPOLの下でのCOWの要件は、規制の難しいと思われる海上ではなく、ターミナルにおいて寄港国監督の下COWが行われることを確保すべきと考える旨示した。
10.6 結果として、インタータンコは、当小委員会に対し、MARPOL
73/78中のCOW要件をそのまま残し、一方でCOWの検査は乗出し検査時に限るよう要請した。
10.7 IACSは、自らの提出文書BLG 3/10/1は、COW
はMARPOLの下強制すべきではないと主張しているが、さらなる審議のすえ、インタータンコの考えを支持したいとし、提案を取り下げた。もっとも、IACSは、乗出し検査時であってもタンク内のCOW検査は必要との考えを維持した。