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平井 政成(ひらい まさなり)(昭2.5.16生・熊本県天草郡苓北町)

昭和34年以来、熊本県苓北町の四季咲岬灯台、富岡漁港南防波堤灯台の2ヶ所の灯台看守補助員として航路標識の保守業務に協力し、船舶の航行安全、海難の防止に貢献された。

1] 四季咲岬灯台は、島原半島の南端部と天草下島北端部との間にある早崎瀬戸の西側入り口に位置し、九州西岸から島原湾や富岡湾に出入する船舶は平均160隻、富岡〜茂木間の定期フェリーは7往復、さらに富岡漁港を利用する約600隻の漁船や、付近海域を通航する船舶の重要な指標となっている。

また、富岡漁港南防波堤灯台は主として漁船とレジャーボートの指標となっている。

2] 両灯台は自宅から遠距離であるにも拘わらず、台風通過時や強風・雷雨、豪雨・濃霧等の視界不良時等には自主的に灯台まで赴いて、施設の異常の有無を確認し航路標識事務所に通報している。

四季咲岬灯台は、灯火監視装置の整備に伴い看守補助員が不要となり、昭和60年に看守補助員の任を解かれたが、以後においても自主的に気配りをしているほか、灯火監視装置の故障の場合の灯火監視について、快く依頼に応じている。

3] 平成3年〜5年に特に活動が活発であった雲仙普賢岳の火山活動に際しては、降灰による灯台のレンズの汚れが激しく効力が低下する恐れがあったが、降灰の状況の連絡、レンズの外側のガラス面の清掃を行うなど、標識機能の維持のための作業を献身的に実施した。

4] 同地域の気象・海象に詳しいことから、台風や低気圧の接近時はもとより、平常時においても航路標識事務所職員に海上模様の予測を照会されることが多く、気象・海象、特に早崎瀬戸における潮流の動向(狭水路で潮流6ノット以上あり厳しい海域)について貴重な情報を提供し、灯台の保守管理時の安全確保と効率の良い保守作業の実施に貢献している。

5] 航路標識事務所が実施する同地域における広報活動には率先して参加し、漁業協同組合参加の組合員に限らず、その他の船舶関係者等大勢の町民への呼びかけにも協力している。

昭和57年4月からは、本渡地域防犯協力会に所属し、また、平成2年5月に発足した本渡警察署沿岸警備協力会会員となり、灯火の監視に合わせて付近海岸の不審者の発見に努めている等、各方面に貢献し、厚い信頼を得ている。

((社)燈光会推薦)

 

 

 

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