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二、財団の事業活動と吟剣詩舞道憲章の精神

財団副会長 河田神泉

 

吟剣詩舞道憲章

詩歌は人の心の表現であり、すぐれた詩歌は人類文化の遺産である。われわれの先達は、この詩歌を吟じ、その吟により舞うことを考え、芸としての向上進歩を目ざして精進努力を重ね、吟詠・剣舞・詩舞というわが国独自の高雅な芸道を育てあげた。

吟剣詩舞道は礼と節を、その心とする。詩歌に親しんで情操を高め、日本民族の心を探究しながら自己の陶冶を志向するこの芸道こそ、わが国の精神文化の高揚に不可欠のものである。

われわれは、この価値ある吟剣詩舞道を受け継いだことに大きな誇りをもっと同時に、各人の研鑚と相互の努力によってますます斯道を隆盛に導く責任を果たさなければならない。しかも、その実践は、この芸道の心、すなわち礼と節の上にたたなければならない。その軌範として、この憲章を制定する。

昭和五十年一月十一日

財団法人 日本吟剣詩舞振興会

会長  笹川良一  ほか 役員一同

 

 

 

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